貴方が飲んでいるコーヒーは美味しいですか?
ちょっとしたイタリヤ料理・フランス料理店や高級料理店など、気持ち贅沢な食事をしたあとのコーヒーって、うれしいですよね・・でも、最後に運ばれてくるコーヒーが、「まずい…」と思った経験はありませんか?
(お近くのレストランや、喫茶店で出てくるコーヒーについても同じですが・・・)
私自身が珈琲の世界に身を置いている為、「なぜ??」 「もっと美味しいコーヒーは出せないの?」といつも疑問に思っていました。
せっかくの料理が台無し・・・という経験をなされた方も多いのではないでしょうか?
 お料理や日本茶をおいしく戴くにはには素材が命ということを、皆様、特に主婦の方はよく知っていますよね。
お米なら生産地、コシヒカリやササニシキなど品種名など、また新米の方が美味しいという意識は当たり前の様になっていると思います。コーヒーも同じなんですね。
しかし、コーヒーにはどうしてその表示がないのでしょうか?
日本はコーヒー消費国として世界でも5本の指に入る位のコーヒー消費国ですが、その実態はまだまだ世界から見て遅れていると言っても過言ではありません。
商社のコスト重視による仕入れや国内でのコーヒー豆の流通問題など、それはまるで古いミルクー、古いバターを使って出来たケーキ。どんなに作る人の腕がよくても、おいしいわけがないですよね。
少しでも皆様に美味しいコーヒーをご提供したい!!
ただこの気持ちから「なぜコーヒーは昔と比べまずくなったのか?」をお伝えで出来ればと思います。
コーヒーの世界、昔と今と、どう違うの?
コーヒーが昔と比べまずくなった背景として異常気象などの自然の変化も挙げられると思います。
ただ、それと同じ位に市場サイドによる面と、日本国内におけるコーヒーに対する見解も大きな原因だと考えます。
コーヒーは石油に次ぐ国際貿易商品で、コーヒーの価格はニューヨークの市場で決められますが、昔と比べ毎年最安値を更新する程安値の状態が続いています。 これは何を意味するのかお分かりでしょうか?
皆さんが農家の方々と想定します。同じ量を栽培しても毎年相場が下落していたらどうします??
また供給が過剰しているコーヒー市場で価格競争に打ち勝つためには・・・。
「安くなるんだったら大量に作ったらいいんじゃない?」という意見が多いと思います。
私も農家の立場だとそうすると思います。
お金が入らないと生活が出来ない訳で、そこで綺麗事を言っている場合じゃないのですから・・・。
(味よりも価格も求める商社が沢山存在するのも生産数を増大させる原因に繋がると考えます)
コーヒーの品種には味重視の品種(雑味がなく原産地ならではの味を求める事が可能・大量生産には向かない)と大量生産重視の品種があります。相場が下がる事で誰もが生活する為に味より生産数量を増大するという動きになりました。
 実際私も数ヶ月間ブラジルに行ってきましたが、沢山の農園が野晴らし状態で管理を止めていた所を沢山見てきました。
「相場が下落して肥料を買う事が出来ない」と嘆いている農家の方々もおられたくらいです。
価格が高ければ生産量がすくなくても補えるのですが、現在ではそうも言っておられません。
この点が昔と今の大きな違いと言っても過言では無いと思います。
こうした背景があり1992年アメリカの小売店が集まった組織SCAAが発足しました。
この組織は「農家の方々が相場の不安に悩まされる事なくいいコーヒーを生産すればそれだけの正当な評価と値段をつけて買い取る」といった農家の方々にとって相場に振り回される事なく「いい物を作ろう!」という方向性を持てる素晴らしい手法を取る様になりました。
これにより少しづつですが世界的に高品質なコーヒーが認知される様になったのです。
つまり現在では「安ければいい」の考え方と、「少し高くても美味しいものを提供する」考え方の2局化に分かれたと言っても過言ではないと考えます。
日本でも私の知っている限り一部のコーヒーショップで「高品質なコーヒー」を使用しお互いに情報交換をさせて頂いておりますが、まだまだ日本全体のコーヒー市場として捉えてみればまだまだヨーロッパにくらべ遅れているのが現状です。
コーヒーに関しての知識は?広告のキャッチコピーに踊らされる?

美味しいお米と言えばコシヒカリ、ササニシキ・・・などすぐに連想できますよね。。
また魚沼産や秋田産など産地によって味が異なり、「この産地の味が好みだわ〜♪」と自分の好みの味を持っている方も少なくないと思います。日本にいて常にお米の情報が流れているからこそ、細かい知識まで備わっているのだと思います。
コーヒーもお米と同じ農作物です!!
 しかし、何故コーヒーに関しての情報が流れないのでしょうか??私は昔からこの点がすごく疑問で学生時代から2代目や3代目を始めいろいろな方々とお話させて頂き、また実際にコーヒー生産量世界1を誇るブラジル・その中でも世界から注目を浴びているセラード(土壌の名前)地帯に行きコーヒーの栽培から収穫・精製・輸出全てのプロセスを体験させて頂き勉強させて頂きました。
原料である生豆については上記で述べさせて頂いた通り、これからは2局化に分かれると思います。
少しでも高くても美味しいコーヒーをご提供するならばスペシャリティーコーヒー(全てのプロセスで怠りがないコーヒーに)と呼ばれる原料を仕入る事が一番大事だと考えます。
残念ながら、日本においては珈琲専門店の一部でしか取り扱っていないのが現状です。
 皆さんがご存知の通り日本のコーヒー事情の8割がインスタントコーヒーやスーパーなどに陳列されているコーヒーです。
また多くの喫茶店やレストラン、コーヒー販売店は大手ロースターさんから焙煎豆を仕入れているのが現状です。
お米と同じ視点で捉えてみてCMのキャッチコピーにすごく疑問を抱きませんか?
「私はコーヒーには興味が無い」とおっしゃる方なら私のお伝えしたい事は一生伝わらないと思います。
ただ、少しでも美味しいコーヒーが飲みたいと思われる貴方なら分かって頂けると思います。
コーヒーは挽きたてなら新鮮なのでしょうか?
原価ばかり考えたコーヒーが本当に美味しいと思いますか??
本当に美味しいコーヒーを飲むためには?本当に美味しいコーヒーって何だろうとお思いの方!
簡単に言えば、

1:まずは原料
2:煎り立てのコーヒー
3:挽きたてのコーヒー
4:器具にあった適切なグラインド(挽き方)
5;適切な抽出方法

つまり、素材にこだわり新鮮ならば美味しいコーヒーを提供出来るのです。
喫茶店やレストランで飲むコーヒーのほとんどが大手ロースターさんによる原価を考え、古くなってしまっているのが現状です。
この日本の販売側のスタンスが尚一層「コーヒーがまずい」と思われてしまう原因の一つだと思いますよ。

コーヒーも生鮮食品!コーヒーの保存方法はご存知ですか?

こんな言葉を聞いたこと(思ったこと)有りませんか?
「変な酸味が嫌い。」「飲んだ後気持ち悪くなる。」「胃が痛い。」
などなど、コーヒーを飲んでこんな体験をしたからコーヒーが嫌い!!と思われる方も多いと思います。
私も今までいろんな所でコーヒーを頂いてきましたが、この気持ち分かります。
でも、普通に考えてコーヒーって自然食品ですよね?!
そんな成分は入っていないはずなのにどうしてそんなことがおこるのでしょうか??
これは、コーヒーが酸化してしまっているからです。
 コーヒーの酸化って・・・? コーヒー豆の酸化は、コーヒー豆が含んでいる油脂分が、焙煎により酸化し易い状態になり、3週間経過後は酸化がひどく、科学調味料を思わせる酸味、腐敗したような酸っぱい味になります。
賞味期限が1年とかよく見かけますがとんでもない!!「飲めます」と「美味しく飲めます」とでは意味が違います。
はっきり言ってどんなにいい素材を使い、最高の焙煎をしても酸化してしまっては意味がありません。
古くなった食べ物を普通食べますか?食べても変な味がすると思います。
コーヒーも生鮮食品です。古くなったコーヒーを飲んでも美味しいはずがありません。
特にインスタントコーヒーやスーパーに陳列されているコーヒー、デパートなんかのコーヒーは正直酸化しています。
普通に考えて流通上焙煎してから店舗に届くまでに何日もかかっている上、そこから売れるまで待つわけですから・・・。
私がコーヒー消費者であれば一番気にして頂きたいポイントとしてこの「コーヒーは新鮮であるかどうか?!」だと思います。
「コーヒーの酸味が嫌い」と思っておられる方は是非一度新鮮なコーヒーをお試し下さい。
さて、ここからコーヒーの保存の仕方についてですが、っこが今後美味しいコーヒーライフをおくれるかのキーポイントになります。
新鮮なコーヒーを少しでも長引かせる為にはどうしたらいいの?皆さんは、どうしています?
コーヒーに一番適した保存方法は「冷凍庫」での保存です。
ただ注意して頂きたいのは冷凍庫に入れれば酸化しないと言う訳ではありません。
酸化するのが常温で保存するのに比べ遅くなると言う事です。
簡単に美味しく頂ける賞味期限と致しまして、
常温の場合、豆のままで2〜3週間・粉の状態で2〜3日間で酸化しているのが分かります。
それに比べ冷凍庫ですと豆の状態で2ヶ月半、粉の状態で2〜3週間なら美味しく頂く事が可能です。
いかがでしょう!!
どちらの保存方法がコーヒーにとっても、貴方にとってもお勧めかお分かり頂いたと思います。
上手な珈琲豆の買い方と致しまして、この期日内で飲みきれる量を購入して頂いて頻繁に新鮮なコーヒーをお買い求めて頂く事が一番賢い買い方だと思います。
生豆の選別・焙煎・グラインドの事なら西山珈琲にお任せ下さい!!

■コーヒーの保存方法…補足

冷凍室に無ければどこにも無いという位、冷凍室を一番にお勧めします。
でも、生鮮食品という感覚で早めにィ召し上がりください!!
お金は金庫!珈琲豆は冷凍庫へ!!
いくらプレミアムのついた生豆を使い、最高の焙煎がなされた豆でも、
古くなっては意味がありません。

一応目安として、
常温だと豆のままで2週間まで、粉だと3日程で酸化しているのが分かります。
しかし、冷凍だと豆のままで2ヶ月、粉でも3週間までなら美味しく頂けます。
  豆のまま
常温 2週間 3日程
冷凍 2ヶ月 3週間
だから伝えたい「本当の美味しいコーヒー」!

こんな文章に最後までつきあって下さいましてありがとうございました。
お礼と言っては厚かましいのですが、私の「お薦めするコーヒーを100g」と当店オリジナル小冊子「おいしいコーヒーのたて方(ドリップ編)」をプレゼントさせて頂きます。
当店のインターネットショップ「http://www.nishiyama-coffee.com」の会員へ登録して頂き、「ご意見欄」に「小冊子希望」とお書き頂ければ、お送りさせて頂きます。

著者:ブラジル政府公認珈琲鑑定士 西山 力生
ブラジル政府公認珈琲鑑定士

ブラジル政府公認のコーヒー鑑定士のことでカップテイスターとも呼ばれます。 珈琲を専門的に分析、評価を行います。例えば、コーヒー生産の最終工程としての品質チェックや各産地、銘柄の品質を鑑定するために行う味覚検査(香り、酸味、甘味、苦味、コク、まろみ等、様々な味の要素)をします。